ふたり

ゆかと敬は全く違う人生を歩んできて別々に死んだ。男と女が入れ替わり新しい人生が始まった。

抜け径8 

「どうだ部屋が替わって?」
 医院長が入っている。医師と看護婦が機械を運んでくる。
「君は不可解な行動をしている。どう見ても君はこの部屋から抜け出している」
「どうしてこんな頑丈なところから?」
「分からない」
と言って体に器具を取り付ける。
「君は敬を迎えに行っただろ?」
「いえ」
 どうも嘘発見器にかけているようだ。
「反応がないな。だが同じ質問に敬は反応している」
「敬のことは分かりません」
「監視していて変なところは?」
 若い看護婦に言う。
「何度も寝ているところを見に来ましたが異常はありませんでした」
「君はどんな夢を見る?」
「草の径を歩いている夢でそこからは覚えていません」
「夢を追いかけたが君はそこからも消える」
「夢から消えるって?」
「分からない」
 イライラしているのかボールペンで機械を叩いている。
「このままではカップルを変える」








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2017/01/31 Tue. 06:56  edit

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抜け径7 

「久しぶりだな」
 隣の部屋で敬に会う。
「ずいぶん警戒されたな」
「そうね。医院長は私たちの能力に気付いたようよ」
 敬が腕をひぱって部屋に入る。
『私の力ではあの電波は抜けられない』
 敬の力はまだ弱い。
『次からは私が迎えに行く。それよりトイレを見てみる』
 私はトイレに入って気になっていた裏のドアを押してみる。しっかり鍵が掛かっている。この向こうに階段がある。だがそれ程強固な鍵ではないようだ。手に持っているメモ用紙をその隙間に挟む。ここが逃げ道になる。
「トイレいい?」
 怪しまれるので声をかけてきた。
『ここには電波が流れていない』
「おなかの調子が悪いの」
と言って部屋に戻る。
『どうするの?』
『このままではどんな実験がされるのかわからない』
『でも…』
『私は夢の中でも物が動かせると思っている』






2017/01/30 Mon. 06:56  edit

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抜け径6 

「どうしたのです?」
「やはり電波の微弱な反応があったの」
 先ほどから作業員が出入りしている。
「それがね、あなたの部屋と相手の男性の部屋だけ」
「それで疑われているわけ?」
「でもこんなところから出れるわけがないよ」
「私もそう思うけどね。でも医院長はそうでもないのよ。しばらく看護婦が替わるわ」
 もう後ろに敬の担当の看護婦が立っている。
「よろしくね。敬の相手ね?」
 あのエロイ若い看護婦だ。何かを飲まされたのか意識が遠のく。その前に体から抜け出す。変な感じだが寝ている自分を上から覗き込む感じだ。看護婦の後ろに医者がいつの間にか立っている。看護婦は私の服を脱がしていき全裸にする。医師の男ももう裸になっている。
「監視カメラは?」
「止めているわ。でもこの子いい体してるわ」
 看護婦の手が私のものを拡げる。
「早く入れて」
「まさか医院長はご存じなしか。でもこんなことがないとここでは続かないからな」
 どうもこれは病院の実験ではなくこういうことが内々に行われているのだ。看護婦がビデオで克明に撮っていく。
「これを裏で売るのはどうかと思うが?」
「そのくらいはいいのよ。ここの実態に比べたら正常よ」







2017/01/28 Sat. 07:09  edit

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抜け径5 

「みさきはどうだった?」
 草の径に現れた敬に問いかけた。
「よかったよ。妬ける?」
「いや、どうも電波は私たちには通じないようだよ。今日は鎖のかかった建物の中に入ってみる」
 ここだけはまだ入ったことがない。だが場所は看護婦から聞いている。敬を連れて森の中の道を歩く。ここは日当たりが悪い。ガードマンも立っていない。
「すり抜けるよ」
 壁の向こうは暗闇だ。窓からの光に目が慣れるまでじっと立っている。
「たくさんのカプセルが並んでいるよ」
「これは私たちが入っているカプセルと同じものよ。つまりベットが棺桶になる」
 2階も3階もカプセルが続いている。
「100体近くある」
「いつまで実験を続けるのだろうか?」
 カプセルには実験開始日と死亡日が入っている。
「ここにいればいずれここに並ぶことになるよ」
「みさきの彼には精液を入れるなと言っておいた」
「私もみさきに言った」
 3階の窓から青い空が見えている。
「これからどうする?」
「逃げる」
「逃げる?」
「幽霊じゃ困るので体も一緒にな」







2017/01/28 Sat. 07:09  edit

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抜け径4 

 初めて隣の部屋に出してもらった。敬の姿がない。みさきの姿もない。一人テーブルにみさきの相手の男性が暇そうに私を見ている。その時に異常に彼の目が光った。何か暗示を受けている。男の手が私の腕をひぱった。部屋に入ると私のスカートを捲り即座に入れてくる。
「急に入れようとしても濡れてくるのまで待つのよ。あなたのようにみさきにしていたら気持ちよくないのよ」
「ああ」
「まず優しく舐めるの」
 天井のカメラが動いている。これを仕掛けたのは医院長だ。これも実験なのだ。
「お尻の穴に舌を入れて」
「いいのか?」
「気持ちいいのよ。私も舐めてあげる」
 彼のものより小さい。
「あなたはどうしてここに来たの?」
「生まれてから病弱だった。だから抱かれたことがなかった」
「今度は優しくみさきを抱いてあげるのよ。みさきはあなたなの」
「気持ちがいい」
「私も気持ちがいいよ」
 耳元で囁く。
「でも精液は外で出すのよ」
 軽く頷いている。
「慌てることはない。ゆっくりゆっくりやるのよ」





 

2017/01/27 Fri. 06:53  edit

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抜け径3 

 しばらく夢の中の草の径で敬と会うことはできないでいる。どうも敬の能力は私のより弱いようだ。私から敬の部屋を訪ねる必要がある。部屋に巡らされた電波は全く見えないし感じない。カプセルの中に敬は眠っている。
「目を覚ませ敬」
「来てくれた?」
「草むらの径に出れないのか?」
「体が重い」
「よし、引っ張ってあげる。今日はベットのある隣の部屋に行ってみよう」
 部屋に入るとテーブルには誰もいない。しばらくここには来ていない。
「みさき部屋に入ってるかな?」
 次の瞬間二人の入っている部屋の中に立つ。みさきが死んだように大股開きで重なるように男の子が繰り返し振動をしている。
「駄目だよ。みさきの膣から血が流れているよ」
「機械のように擦り付けているの。どうも指令されたように動いているだけ」
 敬が男を退けようとするが掴むことはできない。私が替わって押してみるがやはり感触がない。
「声を聴けても壁を抜けれても現実のものには手を出せない。でも何か方法があるかもしれない」
 指先に力を入れてみる。すると微かに感触があった。被さっていた男が体を起こした。そして不思議そうに後ろを見ている。
「指先に力を込めると感触があった」
「凄い!」
 敬がみさきの唇を吸っている。
「唇を感じるよ」
 よしこれから訓練をしよう。








2017/01/26 Thu. 06:25  edit

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抜け径2 

「大丈夫?」
 看護婦がこの部屋に顔を出した。
「移動させるので手伝うように言われたわ。どんな検査しているの?」
「分からない。何か話を聞いていない?」
 看護婦はポケットからメモ用紙を出してきて書き出した。
『病室のシステムが入れ替えになったの。話を聞くと至る所に電波が流されるようになったわ』
『電波?』
『医者が言うにはあなたが部屋を出ているのではないかと医院長が心配しているそうよ。そんなことができるはずがないのにね。医者も笑っていたわ』
 医院長は夢の中を動き回れる可能性があると考えている。だがもうそれよりもっと進化して、現実の中も歩き回れる。話も聞けるし壁の中もすり抜けれる。医院長は死にかかった男と女の肉体をすり替えて再生している。これだけでも大した技術だ。だが本当の実験はここからなのだと思う。すり替わった男と女に不思議な現象が起こるとみている。
 確かに起こっているのだ。だがこれを知られてたら敬も私も完全にモルモットにされる。張り巡らされた電波に私たちは引っかかるのだろうか。
『電波は?』
『部屋中に流れている。触れても何にも感じることはないけど、監視のパソコンに電波に触れると捕えられると言うことよ。その電波の種類を分析すれば相手を見分けれるらしいわ』
『いつ部屋に戻る?』
『もうすぐしたら運び込まれるわ』
『敬も?』
『そうだと思うわ』







 

2017/01/25 Wed. 06:47  edit

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抜け径1 

 急にドアが開くとガードマンが3人入ってきた。看護婦が驚いて、
「どうしたのですか?」
「医院長からの指示で話をしたいと言うことです」
とは言っているが私は運ばれてきた車椅子に縛られる。医者が付いて廊下を押されていく。この廊下は記憶がある。ずっと奥に進むとエレベターに乗り込む。この建物には地下があるのだ。
「よし」
 医院長の顔が見えた、医者だけを置いてガードマンは部屋をいでていく。
「君はどんな夢を見る?」
 完全に腕は椅子に拘束されている。
「今までと同じ草むらの径ですが」
「誰といる?」
「夢ですから一人です」
「君はあの敬と言う子と夢の中でも一緒にいるのだろう?二人を調べたら同じ反応だ。夢の中で一緒に動き回っている。こういうことになると言うのも実験の想定内にあった。だが機械では全くとらえきれないのだ」
「これからどうなるのですか?」
「しばらくここで検査をしてもらう」
「あの部屋には?」
「敬も同じ検査をする。部屋は別になるがな。しばらくここに泊まってもらう」
 分厚いカルテを拡げて首を振っている。何かを見つけたのだろう。もう少し今の能力を確認する必要がある。時間はあまりないかもしれない。
 その夜夢の中で草むらの径には敬の姿がなかった。私は思い切って想像をしていた隣の病室に飛び込んだ。その部屋にはカプセルのベットがあり、敬が寝かされている。医者が機器を覗き込んでいる。
「敬!」
 敬の体がすっとカプセルから出てきた。
「よくここが分かったね?」
「どうして草むらの径の来なかった?」
「草むらが見えなくなった」








2017/01/24 Tue. 06:54  edit

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秘密基地11 

 やはり草むらの径で敬と出会う。そのまま思い切り敬を秘密基地に引っ張り込む。これは頭の中で考えていた作戦だ。一度消えた二人をすぐに追うことができるか。
「どう頭痛は?」
「ないよ」
 手を繋いだまま見たことがない部屋に入る。ベットに転がって本を見ている。
「私の担当看護婦よ。やっぱり思っていたように隣に部屋にあった」
 壁にモニターがあって私の部屋が映っている。もちろんカプセルには私はいない。壁にカレンダーが貼ってあって過ぎた日にバツが付いている。その横に写真が貼ってあって彼女の両手に娘と息子を抱いている。
「よし、敬の看護婦も見に行こう」
 だが廊下に降りてしまったようだ。廊下には敬と言うプレートがかかっている。その横が看護婦の部屋だ。すり抜けるように中に入る。
「へえ!凄い若い」
 まだ20歳代だ。ビデオを見ているようだ。
「ひょっとして?」
 敬が全裸で寝かされている。この看護婦は全裸で敬のものを咥えている。こんな映像が取れるのか?
「覚えている?」
「知らないよ」
 映像にガードマンが写っている。ガードマンが協力しているのか病院の実験なのか。この看護婦が反り立った敬のものを自分の中に咥えこんで腰を振っている。実際見ている看護婦が裸になって悶えている。
「恥ずかしいよ」
「病院に缶詰と言うのはきついのね。私たちはモルモットとして実験として性行為をするように作られているのよ。これを見ているのって大変よね」







2017/01/23 Mon. 06:45  edit

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秘密基地10 

「気分はどう?」
 看護婦が声をかけてくる。
「何かあった?」
「検査中に痙攣を起こして気絶したようなの」
「気絶?」
「カップルの彼女も同じに」
 私が敬を秘密基地に引っ張った時に気絶したのだろう。秘密基地には検査が届かないようだ。
「それと彼氏が射精していたようよ」
「医者はどういっているの?」
「今のカップルでは初めての現象らしく相当注目しているわ。それであなたの膣も調べたら尿漏れしてたの。それで私たちもこのパンツをはかせて定期検査をすることになったの。どんな夢を見たか覚えている?」
 そうかこんな現象になるのだ。
『カルテを見せてくれる?』
 メモを見て看護婦は引き出しを開ける。
「目が覚めたら何も覚えていない」
 カルテにはこのカップルに実験の不思議な現象が出ているとある。同じ夢を見ているのか、夢の中で出会っているのか。そういうコメントが医師から書かれている。ここはこれから注意すべきところだ。
『ここは国の事業なの?』
『それは知らない。でも定期的に政府の人が来てるようだわ。私も何だか心配なの』








2017/01/22 Sun. 06:59  edit

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秘密基地9 

 今日も草の径で敬と会う。だが不思議だ。体が金縛りにあったように思うように動かない。
「敬も動かないか?」
「ええ、集中できない」
 ひょっとしてこうして夢の中で会っていることに気付かれたか。稲妻のような光が頭の中を走り回る。
「今日は病院の中を歩くのは危険かも」
 思い切り敬の手を引っ張る。何とか手をつかんだ。
「夢の中に逃げる」
「夢の中?」
 草むらの中に敬を引き摺り込む。瞬間に景色は秘密基地になる。急に頭の中の今妻は去っていく。この秘密基地は夢の一番奥にあるらしい。
「敬舐めてもいい?」
「夢の中でそんなことできる?」
 敬のズボンを下ろすと見慣れた敬のものが出てくる。口に含んでみるが感触は変わらない。
「気持ちいい?」
「気持ちがいいよ」
 口の中で反り返っている。夢も現実も変わらない。ひょっとしたらすべて夢の中かもしれない。
「入れて?」
 その言葉で敬が私のスカートを捲りあげて差し込んでくる。
「大きいよ。夢の中でもこんなに気持ちがいい」






2017/01/20 Fri. 06:57  edit

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秘密基地8 

「今日はみさき私たちの部屋に入れるよ」
 敬が私の手とみさきの手を引っ張って隣の部屋に入る。カップルの男性がこっちを見ている。
「どうしたの?」
 ベットに丸くなっているみさきの肩を抱える。
「みさきあの彼が怖いらしい」
「怖い?」
「元々みさきは彼だった。それは自分が嫌いと言うことになる」
「そう。私は自分が嫌いだった」
「困ったよ」
 私はメモを取ってみさきに見せる。敬が心配そうに見ている。
『ここではカップルが適合しないとどちらも消されるルールなのよ』
『ここはゲーム?』
『そう。勝手に作られたゲームなの』
『どうすればいい?』
『彼を呼んでおいでよ』
 みさきはそのまま部屋を出て行って相手を連れてきた。敬がみさきを抱いて、私は彼の服を脱がして小さくなっているものを含む。
「さあ、みさきも彼のものを含むんだ」
 みさきは恥ずかしそうに彼のものを含む。
「懐かしい気がする?」
「なんだか」
 敬が私の中に入れる。
「君もこうしてみさきの中に入れるんだ」
 私たちは子供を産むためのモルモットなのだ。








2017/01/19 Thu. 06:48  edit

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秘密基地7 

「来たね」
 草むらの径に敬が現れる。最近は割と容易に草むらの径で出会えることになった。
「私とゆかの心がここまで来たのね?」
「心以上のものかもしれない。前に行った守衛室から出発よ」
 守衛室まで来るとちょうど髭の守衛が交代の若い守衛と話している。やはり二人は彼らには見えないのだろう。微かだけど声が聞こえる。
「敬には守衛たちの声が聞こえる?」
「聞こえない」
「集中するんだ。少しずつ聞こえてくる」
 私が思い切って髭の守衛の隣に立つ。
「これからいつもの内閣調査室の男が来る。いつものように医院長の部屋に案内してくれ」
 はっきりと聞こえた。この実験には国が絡んでいる。ゆっくりと門が開き黒塗りの車が坂道から姿をあらわした。車は慣れたようにスピードを落として小高い丘の上に進む。若い守衛がもう丘の上にいてガレージを開けている。それより早く私と敬はそこにたどり着いている。
「まるで幽霊のよう」
「足がないから」
 男だけが階段を上って部屋に入っていく。応接には医院長が珍しく私服でコーヒーを飲んでいる。部屋に入った二人だが無意識にソファーの後ろに隠れている。
「そろそろ結果を出してもらわなくては?」
「それは無理だ」
「予算が減りますよ」
「まだまだ金が足らない」
「これ以上は調査室のお金では限界ですよ」
「だから正式に予算を採れと」
「それは国民の承認を採れないですよ」










2017/01/18 Wed. 06:47  edit

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秘密基地6 

「今日はみさきの相手が初めて来た」
「どうだ?」
「体調がまだよくないみたい」
 テーブルに二人かけている。
「調子が悪いなら部屋に入らない方がいいよ」
 みさきに声をかける。男の顔は端正なのだが人形のようで表情がない。敬は私を促して部屋に入る。
「それでどうだった?」
 敬は服を脱いで布団の中に潜る。私も裸になって寄り添う。
『やはり守衛室に二人は行ったの。あそこで見た髭の男は確かに守衛だよ』
『能力があった』
「そうよ」
「また精液飲む?」
「なんだか初めて自分のものを飲んだような気がした」
『今度は病院の中を歩き回りたい』
『でも見たこともないのに?』
『いや看護婦に聞いた。4棟あるそうよ』
『私の看護婦は口が堅いよ』
『よし寝る前にはいつものように念じるのよ』
「今日は私に懐かしい膣を舐めさせて?」





2017/01/17 Tue. 06:23  edit

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秘密基地5 

「守衛の人を見たことがある?」
「ええ、何度かね」
 看護婦に鎌をかける。
「黒ひげを生やした?」
「そうだけど、そこからは見えないでしょ?」
 やはり守衛室に行ったのだ。私も敬も黒ひげの男を見た。
「私目がいいのよ」
「そうなの」
『看護婦さんの部屋はこの病室の隣?』
「それは伝えられない」
と言いながらメモ用紙に、
『隣』と書いた。
 それでいつも何かあったらすぐに来るのだ。
 この特殊な能力は敬にもある。少し試してみる必要がある。
『ここの病院は何棟あるの?』
『4棟で1棟が病院で一番大きい。もう1棟はあなた達が行くところ。もう1棟は医院長を初め医者の住まい。最後の1棟はいつも鍵が掛かっている』
「ありがとう」
「いいのよ」
 いろいろなことを試してみよう。







 

2017/01/16 Mon. 06:58  edit

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秘密基地4 

 敬と約束した。今度は二人で念じて同じ夢を見ようとした。
「敬!」
「ああゆか」
 夢の中でも意志が通じるようになっている。
「これが言う特殊能力?」
「いえ、もっと凄いことが起こるかもしれない」
「今日も秘密基地に?」
「いや、今日は病院を出てみる」
「それは出来ないよ」
「体は病室の中だから」
「意志は体を抜け出して動けるような気がしてる。まずトイレの窓から見た守衛室に出てみない?」
 少しずつ草むらの景色が薄れてきて守衛室が見えてくる。繋いだ手に敬がいる。
「成功したでしょ?」
「でもここにいては守衛に発見されるだろ?」
「ほら見て、守衛には見えていないのよ」
 守衛がこちらを見詰めているが反応はない。
「このことは内緒だよ」
「どうして?」
「知られたら私たちモルモットになるのよ」
「この約束覚えていれるかな?」
「きっと覚えているはずよ」





2017/01/15 Sun. 07:08  edit

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秘密基地3 

「夢の中で敬に会ったんだ」
「ああ、カップルの男の子ね?」
 看護婦があのメモを書いた時から妙に親しくなった。
「好きなんだわ」
『そうじゃない。同じ夢を見ていた』
 私はメモを書いて見せた。
『これは医院長から聞いたことがあるけど、二人が本当に適合したら同じ夢を見るだけではなくて、特殊な能力が生まれると言っていた。だが今まで成功の事例はないと』
『これはカルテに書かないで』
「いいわ。ひょっとしたら子供も生まれるかもね?」
「子供がカップルで生まれたことは?」
「まだないと言う話よ」
「トイレに行っても?」
「いいわ。でもオナニーして長く入らないように。注意されているのよ」
 トイレに飛び込むと窓の外を見る。閉じたままの門が見えるだけだ。敬の病室は風景から言うと私の病室の下にある。敬の窓からはくねった道が見えていないようだ。適合すると交信が可能だけではなく、特殊な能力が生まれると言う。これも実験の大きな目標なのかもしれない。
 私は敬を夢の中で秘密基地に連れ出した。これは敬も同じ夢を見ている。夢の中では二人はどこにでも行けるのかもしれない。






2017/01/14 Sat. 07:03  edit

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秘密基地2 

「みさきは来ていないの?」
「ええ、ここ数日見ていない」
 敬が私の手を取ってベットのある部屋に招く。いつものように警戒されないように二人は裸になって布団に潜り込む。
「ゆかもしばらく出てこなかった」
『どうも検査だったみたい。そこで夢を見た。またあの草むらの径で敬にあった。今度は呼びかけに振り返ったよ』
『同じ夢を見た』
「入れてもいい?」
 敬がゆっくり膣の中に入ってくる。
「ここに入れるとホッとするんだよ」
「私もそう」
 自分のものを自分の中に受けている感触だ。
『腕を握られた』
『腕をつかんだ』
『それにゆかは秘密基地に連れて行ってくれた』
『私たち夢の中で交信できるのね?』
 そんなことができるものなのだろうか。だが秘密基地のことは敬から話し出した。心と体が入れ替わることで可能になったのだろうか。
「いきそう!」
「今日は私に飲ませて?」
 敬が体を起こして私は彼のものを咥える。口の中にとろっとしたものが充満する。敬のものは私のものなのだ。



2017/01/13 Fri. 06:59  edit

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秘密基地1 

 この裏庭は祖母の家だ。小さな狭い畑に雑草が押し寄せている。だが祖母の顔を思い出せない。畑の中から押し寄せている雑草の径が続いている。昔ここに私だけの秘密基地を作っていた。いつもここに来ては鳥の巣のように藁で覆った基地の中で遊んでいた。
 今日もまた私はこの草むらの径を通って歩いている。これは夢なのだ。やはり前を敬が歩いている。いつものように振り絞って声をかける。だが今日は敬が振り返った。不思議そうに私を見ている。
「ゆかよ」
「ゆか?」
「敬も同じ径を歩いているんだ」
「同じ径?」
 私は思い切り手を差し出す。敬が不思議そうに私の目を見ている。ずいぶん長い時間が過ぎたように思う。不意に敬の目が光ったように見えた。ゆっくりと敬が手を差し伸べる。今日は夢からなかなか覚めない。私は敬の手を引いて草むらの径を引き返す。
「ここが秘密基地だ」
「なんだか体が解れる」
「そうだ。敬の体はここを覚えている」
「よくわからないけど何だかこの感触は覚えている」
「今話したことを覚えていて」
「念じるわ。でも夢の中のことをおきてからも覚えていれるのかしら」
 そこで急に景色が消えていく。






2017/01/12 Thu. 07:05  edit

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心と体10 

「あの若い子みさきと言うらしいけど、カップルの男性はまだ出てこないけど?」
「ああ、あの子ね。男の子の方が交通事故で顔の整形に時間がかかっているのよ」
 小声になって看護婦は正直に答えた。みさきは交通事故にあったと言っていた。みさきの顔はその男性の顔と言うことになる。辻褄が合う。
「カップルは私たちだけですか?」
 珍しく答えない。困った顔で天井をちらっと見た。ここに監視カメラと盗聴器があると看護婦も知っている。
「そんなの知らないわ」
と言いながらメモ用紙にペンを走らす。
『これは若い医師から聞いたことだけど、適合手術の成功率は1割程度と言っていた』
と言うことは今の4カップルが生まれるのに80人が手術されて、72人が消えていることになる。この病院は私設の病院なのか、政府の病院なのか。看護婦はメモ用紙を丸めるとポケットに入れて部屋を出ていく。
 やはりかなり大規模な実験だ。だがこの1割も前のカップルのように消えていく可能性があるからもっと低い。最近は考え事する時はトイレにはいるようになった。ここならカメラの死角に入ることができる。トイレの窓からは守衛室が見え曲がりくねった道がいつものように見える。
 初めて門が開かれる。ガードマンが2人入口に立っている。その横に白衣の医者が立っている。入ってきたのは救急車だ。後ろの扉が開いて担架が出てくる。ああして私もやってきたのだろうか。
「ゆかさん、食事の時間よ」
 看護婦の声がドアの向こうでする。
「早いですね?」
「夜には検査があるの」
「また寝かされる?」
「ええ」










2017/01/11 Wed. 07:13  edit

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心と体9 

 いつもの草むらの径を通っているとき、不思議なことが起こった。ここに敬が現れたのだ。
「敬もここに出て来たの?」
 だが敬は返事せずにどんどん前を歩いていく。
「待ってくれ!」
 次の瞬間部屋に入っていた。
『来る途中敬に会ったよ』
と慌ててメモ用紙に書いた。今日も新しい女の子が隣で独りで窓の外を見ている。敬は何か話していたのか笑っている。
『同じ夢を見たよ』
『もう少し詳しく話して?』
『最近前も言ったように草の径を歩くようになっている。だから念じるようにしてる。ゆかと会えるようにと。そしたら私もゆかが見えた。でも声をかけてもどんどん歩いて行ってしまう』
「今日はこの子も一緒に部屋に入れてもいいかな?」
「ああ」
『この子話していたのだけど、どうも私たちより前の記憶が残っているみたい』
 隣の部屋に入ると敬を挟んで川の字に寝る。敬が耳元で何か囁いている。
『私はみさきです。でもこれはここで付けられた名前なの。私の記憶では拓と言う名前』
『どうしてここに来たか覚えている?』
 敬がメモに書いた。
『車に轢かれた。ここははじめ天国だと思った』
『ここに来る径はどんな?』
『私は轢かれた道路』
 そうか。前の人生にこの道は繋がっているのだ。
「敬、みさきを抱いてやれよ」







2017/01/10 Tue. 06:50  edit

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心と体8 

「新しいカップルの女の子が来たけど知っている?」
 入ってきた看護婦に声をかける。この人は嘘がつけないタイプらしく、つい口止めされていることも話してしまう。
「担当の看護婦さんが決まるまで少し面倒を見たわ。なかなか膣の後の傷が治らなくて大変だった」
「やっぱし最初はちんちんが付いていた?」
「私が入った時はなくなっていたわ」
「今日からカプセルから出て自分でトイレOKよ」
「へえ!私ってこんな大きなパンツ履かされているの?」
「後でタンスの中に入っているのに着替えたら?」
 立ち上がると初めて箪笥を開いた。この中に向こうの部屋出来ている服が入っている。だがそこに男物の服がある。
「これって?」
「ああ、それはあなたが男だった時に着ていた服だと聞いているわ。初めのころはそれを着ていたのよ。前の看護婦の時期はまだおちんちんがあったのよ」
 確かにそうだった。あの看護婦がよく私のものをフェラしていた。男ものを着ると背丈はピッタリだ。ここのカップルがどうしても女の子の方が背が高いのは頷ける。
「早く脱がないと注意されるよ」
「トイレに行っていい?」
「それはOKよ」
 トイレに入ると敬の言っていた造花の監視カメラが目に入った。思い切って昔のように立ったまま小便をしようとする。クリトリスを引っ張ると小便の角度が決まる。窓の外は敬の言っていたように駐車場だが、ここからは門の向こうのくねくねした道が見える。








2017/01/09 Mon. 06:16  edit

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心と体7 

「変なの」
 最近窓に向かって座るようになった。この位置なら監視カメラからメモを書くのを見られない。トイレのカメラは敬が見つけた。これはドアの裏の造花の中にあった。メモ用紙を捨てる時は台座に座ると見えない。
『今日ここに来るときにゆかと同じの草むらの径を通ってきた』
『あれは私の中の夢の部分よ。同じ夢が敬の中に植え付けられたのかもしれない』
 今日は窓の外は雨が降っている。
『不思議なことが起こっている。私がゆかを抱いているのに、心の中では私はゆかに抱かれているの』
『それは私もそう。これは想像の段階だけど、二人の体は交換されたもののような気がする。でも心は私は敬の心が底に残っている。あの年長のカップルは妊娠と言うことで制御されていたバランスを失ったと思う』
 背中のドアが開いて医院長が1人の女の子を連れて入ってくる。私はメモ用紙をポケットにねじ込む。
「この子が今日からここに加わる。16歳で今手術中の男性は15歳だ。一番若いカップルになる。しばらく若い君たちがめんどうみてくれ」
「こっちに座らない?」
 私が声をかけた。まだおどおどしている。
「あなたはどんな径を通ってここに来た?」
「その径ってみんな違うの?」
「ええそう。私は草むらの径よ」
「私はトンネルなの」
「相手の男性には会った?」
「会ったことがないので心配」
「すぐに好きになるわ」







 

2017/01/08 Sun. 06:53  edit

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心と体6 

「この前は敬はどうしていた?」
 敬は憂鬱そうにテーブルにかけている。
「ゆかが来ないので1番若いカップルの女の子と部屋に入らされた」
「悪かった。部屋で話を聞く。それに報告もあるし」
 部屋に入ると私はすぐに服を脱いで裸になる。敬も頷いたように裸になって布団の中に入る。
『ゆかでないと勃起しないんだ。30分ほど舐めてくれたけどダメなんだよ』
『やはり対で作られているのよ。年長カップルの男性は処分されたようなの』
『処分?殺された?』
 敬の体がぶるっと震える。
「いい気持よ」
 これはゼスチャーだ。だが敬は本気になってきたようで私の中に入れてくる。
『病室はどうだった?』
『部屋の鍵は開かないし看護婦が注意しに来た。どうも看護婦の部屋は隣くらいの近さだよ。それとトイレの窓も開かないけど、外の景色はあの部屋の景色と違った』
『山じゃないの?』
『駐車場が見えた。車が5台留まっていて、その向こうに鉄柵があった。そこに門があって守衛室がある』
『監視が厳重なんだ』
 私がメモを見ていると天井の一角できらりと光った。
『あの天井の防火設備にカメラがセットされている』
『トイレに入ったら調べてみる』
 そのメモを敬は口の中に入れると裸でトイレに向かう。敬の精液が股の間に付いている。外でうまく出せるようになっている。





2017/01/07 Sat. 07:02  edit

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心と体5 

 今日は夢の中で草むらの径を歩いている。夢の中で自分を誘導しようと思い切って草むらに入ろうとする。だが体が動かない。体と脳がスパークを上げている。
「どうしたの?」
 看護婦がカプセルに入っている私を見詰めている。
「どうしたのですか?」
「部屋を出て暴れだしたって戻されたのよ」
 あの夢の径は移動の誘導なのだろう。
「部屋を出てどれくらいの時間でした?」
「私はあなたの寝たのを確認して外に出た30分くらい経って呼び戻されたの」
 これは私の意志が夢の中で働くと言うことだ。
「あの妊娠した彼女が死んだって聞いたけど?」
 私の言葉に困ったなと言う顔をして耳元で、
「彼女だけでなく彼氏も処分されたと言うことなの」
 処分された。まるでモルモットだ。それだけカップルは対で作られているのだ。2人で1対の実験が行われているのだ。
「今まで子供ができたカップルは?」
「記録では初めてらしいわ」
「今日はもう向こうの部屋に行けない?」
 看護婦はカルテに目を通して、
「しばらく様子を見ることになると思うわ」
「この場合私の相棒は?」
「一般的には同じように観察になるけど、この際他のカップルとの相性を見ることも行われる」
 この作戦はもうよそう。







2017/01/06 Fri. 07:01  edit

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心と体4 

 年長のカップルが来なくなってずいぶんになる。3つの残されたカップルにいろいろ噂が飛び交う。それぞれ担当の看護婦からの情報が噂に出ている。情報の交換には隣の部屋に入るのがいい。ここでは布団に潜り込んでメモでやり取りするのが安心だ。
『私の看護婦は女性の方が出血多量で亡くなったと漏らした』
 敬はわざと裸になってお尻を布団から見せている。抱き合いながらメモを交換している。これならばれないと考えた。
『男性の噂は?』
『これはね、私たちの一つ上のカップルが男性は現在隔離されているようよ』
『私たちはモルモットだな』
『みんなもそれを感じている』
「入れてもいい?我慢できない」
 先ほどから敬のものが反り立っている。
『でも出すのは外だよ』
「きもちがいい」
 監視カメラがこちらに向いているような気がする。前よりまして細かい監視がされているようだ。
『私たちも子供ができたらおかしくなるのかも?』
『全員検査されて加工されたと看護婦が言っていた。ここしばらく膣がひりひりするの』
 敬の腰の動きが激しくなる。痺れるような快感が走る。
「いい」
「出すよ」
 敬が微妙に体をずらせて私の腹の上に精液を出した。もちろん監視カメラではそこまで確認できない。
『次はどうすればいい?』
『敬は向こうではずっとカプセル?』
『いえ、動き回れる』
『一度部屋中を調べてほしい』
 それだけのメモを書き終えると今度は布団をわざと退けて今度は私が上になって敬のものを入れる。






2017/01/05 Thu. 07:08  edit

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心と体3 

「妊娠した年上のカップルどうなったのですか?」
 入ってきた看護婦に聞く。
「らしいわね。でも私にはあなた以外の情報は入らないのよ。でも昨日まであなた検査室に入っていたのよ」
「検査室に?」
「カルテには異常なしとあるから安心していいのよ」
 全く記憶がない。
「どれほどの時間?」
「3日になるわ」
「私だけ?」
「恐らく全員だと思う」
「ここは半島と聞いているけど?」
「そうよ。よく知ってるのね」
「休日の日はここから出る?」
「ずっとここにいるのよ。だからみんな続かないのよ。でも給料がいいからね」
「今日は向こうの部屋に行ける?」
「そうね。このスケジュールにはまだ入ってないからどうかしら」
「このカプセルから出れない?」
「駄目よ。体はずっと工事中なの。トイレはちゃんとパンツはかせているから寝ているうちにきれいにしているから安心よ」
「向こうの部屋では自分でトイレしている」
「それは課題で練習しているのよ」
 次の瞬間急な眠気に襲われる。









2017/01/04 Wed. 07:06  edit

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心と体2 

「どうしたの?」
 部屋に入ってくると仲間たちが騒いでいる。
「あの年上のカップルの子に子供ができたの」
 敬が定位置になっているテーブルに私を連れてきてメモ用紙を渡す。
『先ほど倒れて医者が運び出した』
『病気か?』
『それがね、入ってきた医者が失敗だと言っていた』
『私たちの体が完全でないと言うことだな』
 私も敬も作られた体だ。実際に心と体がちぐはぐなのだ。カップルの男が隣のテーブルで独りぶるぶると震えている。
「どうしたの気分悪い?ブザーを鳴らす?」
「ほっておいてくれ」
と言うなり急に暴れだした。ほとんど同時に医者と警備員が2人飛び込んでくる。
「おい縛れ!」
「やはりこっちもおかしくなっている」
 部屋から2カップルも顔を出して不安そうに見ている。
「君らは部屋に入っていなさい」
 追い立てられるように部屋に入れられる。
『不適合なのかも?』
『心配!』
「抱いてくれる?」
「それは私が言う言葉よ」
 










2017/01/03 Tue. 07:19  edit

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心と体1 

 何日ぶりか再びあの部屋で敬に会う。今日は早かったのか3組のカップルがテーブルに座っている。
「お前らももう部屋に入っているようだな?一度相手を変えてみてはどうか?」
 年長の男が言う。
「他の人は嫌よ」
 私は言い残して敬を窓際のテーブルに誘う。
『お尻の中にメモ用紙があった』
 敬がメモ用紙に書く
『こちらもあったよ。と言うことは両方とも現実で繋がっている。だが二つの部屋を行き来するのは寝てからだ』
「今日もいい?」
「敬が男だから私を押し倒したらいい」
「なんだか心は女のままなの?」
「私も男のままだよ」
『窓を開けてみる』
 そっと窓際に近づいて開けようとするが施錠されている。
『駄目みたい?』
「あの建物の後ろには山があるようだね?」
「天気が変わっているから本物の空だね?」
 布団にもぐると敬にお尻を突き出す。敬はゆっくり中に入ってくる。
「いつか脱走したいな?」
と耳元で私は囁く。
「やっと思い通りに気持ちをいかせることができた」
「うん、私も気持よかった」
『本気で脱走を?』
 敬が布団の中でメモを渡す。









2017/01/02 Mon. 07:00  edit

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夢11 

 次の日?再び隣の町の部屋で敬に会った。
『ポケット見て?』
 メモ用紙に書く。
『何も入っていない』
『と言うことはこの部屋のこと自体が夢なのかしら?』
 私は敬の手を抓る。
「痛い!」
『夢ではなさそうね?と言うことは寝てから別の監視係が着替えさせていると言うことになる。どちらも現実だけどモルモットのように監視されているのね?今日は別の実験するよ部屋に入って』
 部屋のドアを見るともう3つのカップルはすでに部屋に入っている。私たちは遅れていることになる。
 私は年上から敬の服を脱がしてゆっくり体を舐める。この部屋のどこからか見ているはずだ。自分のスカートも脱いで敬のものを吸う。小柄な割には大きい。これは私のものだったのか?
「気持ちいい?」
「出そうだよ」
 私は敬の精液を受けて妙な気持ちだ。それでも布団を被って敬のアナルに紙をねじ込む。
『これを次には持ってきて。私も膣に入れるから』
『分かったよ。気持ちよかった』
「子供出来ちゃうかな?」
「どうかな?」
 これも実験の一つなのだろう。
『これからメモ用紙はトイレに流すよ』
『分かった。ゆかについていく』





2017/01/01 Sun. 06:54  edit

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